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ディラック電子系物質

物質の中の電子は、質量を持った荷電粒子として、その運動が記述できます。これに対し、特殊な結晶構造や原子の波動関数の対称性のため、実効的に電子の質量が消失しゼロとなる物質群が、近年大きな注目を集めています。このような系では、電子の運動が相対論的ディラック方程式で記述できるため、ディラック電子系物質と呼ばれ、従来にない超高移動度やトポロジカルに非自明な伝導特性を持ちます。最も有名な例は、鉛筆の芯に使われる黒鉛から、スコッチテープで原子層一層を剥離して得られるグラフェンで、2010年にノーベル物理学賞の対象となりました。

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私たちの研究室では、ディラック電子のさらなる高機能化や従来にない制御を目指し、ディラック電子系新物質開拓とその物性解明に取り組んでいます。特に最近は、ディラック電子を伝導キャリアにもつ新しい磁性体を見出し、「スピン」を利用したディラック電子の伝導制御に成功しています。

  • 酒井英明
    “ディラック電子の流れを制御できる新磁性体”
    パリティ(丸善出版)2016年11月号(第31巻)
  • 酒井英明, 増田英俊, 石渡晋太郎
    “新しい多層ディラック電子系EuMnBi2における磁気秩序と結合した量子伝導現象”
    固体物理 2016年9月号
  • H. Masuda, H. Sakai, M. Tokunaga, Y. Yamasaki, A. Miyake, J. Shiogai, S. Nakamura, S. Awaji, A. Tsukazaki, H. Nakao, Y. Murakami, T. Arima, Y. Tokura, and S. Ishiwata
    “Quantum Hall effect in a bulk antiferromagnet EuMnBi2 with magnetically confined 2D Dirac fermions”
    Science Adv. 2, e1501117[6] (2016).
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